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納骨堂

納骨堂とは、その名の通り遺骨を収蔵する施設のことです。かつては、お墓を建てるまでの間、一時的に遺骨を納める意味合いが強かったようですが、現在は永代にわたる供養を前提とした墓所としての需要も高まっています。

納骨堂の成り立ち

現在、全国各地にさまざまな形式の納骨堂がありますが、室内墓所として需要が高い豪華で重厚なつくりの納骨堂は、九州が発祥とも言われています。
昭和30年代、それまで土葬が一般的であった九州で火葬が推奨されるようになり、大量の遺骨を安置するために地域ごとに共同納骨堂が建てられました。初めは、石塔やお堂の中に簡単な納骨棚をしつらえたものが主流でしたが、寺院の境内に納骨堂が建てられるようになると、内装を仏壇店が手がけるようになり、仏壇のようにきらびやかな装飾が施されるようになったのです。上部が仏壇づくり、下部に骨壺を安置するこうした納骨堂の形式は、九州を発端に全国へ広がるようになり、墓所と同等の機能や役割を果たすようになりました。

納骨堂の種類

ひとくちに納骨堂といっても、ロッカーのように棚で仕切られたものから、一般墓所の代わりになるものまで、さまざまなバリエーションがあります。

  1. ロッカー式:ロッカー状の納骨棚に骨壺を納めます。遺骨を出してお参りできる場合と、お参り用のご本尊がある場合があります。一般的に、ほかの形式の納骨堂より安価と言えます。
  2. 仏壇式:上部が仏壇づくり、下部に納骨する形式の納骨堂です。骨壺だけでなく、遺影や思い出の品などを飾れるところもあります。
  3. 屋内墓式:一般的な屋外の墓所をそのまま室内に持ってきたような形式です。天候を気にせずお参りができますが、水や線香を供えるには制限があるところも多いようです。
  4. 自動搬送式:参拝口や礼拝室に専用のカードをかざしたりIDを打ち込むと、自動で遺骨が呼び出せる形式です。遺影や供物は供えられませんが、周りを気にせず静かにお参りができます。

納骨堂の選び方

一般の墓所と同様に、宗旨宗派や管理状況、経営状態などを確認することはもちろんですが、何体まで遺骨を納められるか、費用が発生するのはいつからかなど、納骨堂ならではのチェックポイントもあります。また、お参りや線香のあげ方、供物を置いてよいかなど、施設によってルールが定められているので、自分のイメージに合った墓参ができるところを選びましょう。

<主なチェック項目>

  • 永代供養料、管理費、納骨手数料などの内訳は?
  • 生前購入の場合、キャンセルは可能か
  • 施設の老朽化や経営主体が倒産した場合の補償はあるか、等々